天然彼女の愛し方(完全版)
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『ねぇ~…なんかさ、最近の廉様キラキラしていないよね』
『そうそう、人形みたいだよね』
私の耳に
不満そうな高い声が聞こえてくる
…そんなの
私でも分かってるわよ
でも、こうでもしないと廉とは一緒にいられないのよ
不満言ってるあんた達だって
あの斉藤廉と付き合えるんだったらちょっとぐらいボーっと別のこと考える人でも
会話に単語しか出てこない人でも喜んで手を差し伸べるでしょう?
私は人形と付き合ってるわけじゃないけど
外見だけで綺麗な軸は出来る
私という存在を引き立ててくれる軸がね
…零夜もあの女と仲良くなれて嬉しいみたいだし
いい事尽くめ
何も文句なんてない
…そう、廉が手に入ったから私は満足なはずなのに
満足…よね…
だけど…なんで
何でこんなに苦しいの…?
何でこんなに悲しいの…?
…もう
私の中で答えは出ているじゃない…
これからどうすればいいのかなんて
この苦しみや悲しみから抜け出せる方法なんて…
簡単じゃない