*水玉ドロップ*

美利・天才

「行ってきまーす!」


美利は大慌てで身支度をして玄関を出て行った


「毎朝アイツも大変だよな。なぁ、そう思わないか?」


恭は自分の足元にいる子犬に話しかけた

子犬はくぅ~んと答えるように言った

この子犬は美利が1週間前に拾ってきた

本人は道端で拾ってきたと言い張っていたが、どうやら川原で見つけたらしい

たぶん雨の中で凍えている子犬を放っておけなかったのだろう

その証拠に靴に泥がついていた

美利の優しさに動物が苦手な恭は飼っても良いと許可を出した

今では恭もすっかりこの子犬の虜となっている


「さぁ俺もランニングに行ってこようかな。」

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