必然的な巡り合わせ 《 番外編 完結 》
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物心ついてまだ間もない頃、両親を事故で亡くし、母方の祖父母の家で育てられた私は両親の事を写真で顔を知ってる程度の殆どと言っていい位に思い出がない。
祖父母は私を本当に可愛がってくれて何不自由ない様に育ててくれた
だけどまだ小さかった私は、祖母と買い物に出掛けた時に、私と同じ年格好の女の子がお母さんとお話をしながら一緒に手を繋いで買い物している姿を見ると
・・・凄く羨ましかった。
その事を祖父母に口に出して言う事は決してなかったけど。
祖父母には言葉では言い尽くせない位にとても感謝している。
だけど私は本当の家族というのを知らない。
『家族』という言葉にーー
・・・物凄く憧れていた。
早く家族が欲しかった。