【短】君だけのヒロイン
もう、どのくらい時間が経っただろう…。
あたしは近くの公園のブランコに揺られながら、空を仰いでいた。
樹くん…追いかけて来てくれるかな、なんて期待したけど…来なかった。
よく考えたら、あんなケンカは初めてだった。
「…帰ろうかな…」
樹くん、許してくれるかな…?
あたしはブランコから降りた。
と、その瞬間…
―ドンッ!!
近くで、何かが当たったような、鈍い音がした。
しばらくすると、みるみるうちに人が集まってくる。
気になったあたしは、音がしたほうへ掛けた。
が、人がたくさんいて見えない…。
どうやら、車と人がぶつかったみたい。
怖いな…と思っていると…近くの野次馬の人たちの声が聞こえてきた。