病んでいても愛したい。
左腕を包帯上からなぞり、まだ痛むような顔をしていた。
「だったら、私が出来ることで神楽が死なないなら私はそれをしたい。深と同じ。私が見ている分には傷つかせない」
「……、優しすぎるよ、お前は」
「お互いさまだよ」
やっぱり何か作ると立ち上がる。
深は腹減ってねーとか言うが。
「神楽が食べるかもしれないから」
と返せば、深は何も返さなかった。
台所に行き、冷蔵庫を開ける。
空っぽに近い冷蔵庫だ。
日頃から物を食べない拒食な神楽の冷蔵庫はいつもこう。
仕方がないから玉子粥を作ることにした。
片手サイズのコッヘルに水を軽く入れて沸騰させる。炊飯器にご飯はなく、昨日余ったであろう皿に盛られたご飯を準備した。