病んでいても愛したい。
出かけるらしい。
ケータイをピコピコして、寝室から出ようとする。
「仕事これからだから行くわ。逃げていいし、いんなら適当にいていい。我が家みたく使っていいぞ」
「うん」
神楽の仕事は色々だ。
一日とか一ヶ月とか短期で働ける派遣会社に登録していて、仕事があれば会社側から連絡が入る。
収入は安定しないが、食うには困らず。精神の浮き沈みが激しい神楽にとっては、連絡入っても断ることができるので丁度いい仕事らしい。
いってらっしゃいを言えば、おーと言われる。
私に気を使ってリビングで着替えるんだろう。
扉開けて、出て行こうと。
「あ、この際だから言っとくか」
止まって振り向く深。
私を見ながら、デスクトップに指をさした。
「いっちゃん下の引き出しにお前名義の通帳入ってるから」
「……どういうこと?」