修学旅行★幼なじみと甘いキス
そのまま自転車は人通りのある道を抜け

土手の上まで上がると

わたしはずっと言わなきゃと思っていたことを口にした。



「あ、あのさ」

「なんだよ」

「今日は、ありがと!」

「……」

「その、助けてくれて…!」



――こいつ朝から調子悪そうなんで、どっか休める場所連れてっていいっすか。



翔がそう言って、わたしを助けてくれたとき、ほんとは夢をみてるんじゃないかと思った。


だからつい、強がって一人でも行けるようなことを言ってしまったけど

ほんとうはあのとき、翔がわたしを負ぶって保健室まで連れて行ってくれたことが嬉しかったんだ。



その事を思い出し、顔を赤らめていると

今も背中を向けたままの翔が、ぶっきらぼうに口を開いた。
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