【完】アニキ、ときどきキス
「えー。
イジワルは北原さんじゃないの?
俺、この前ちゃんと言ったのに」


はあ・・・・・・

やっぱり新君の方が一枚上手だね。


私はソファーの上に正座して、新君に体を向けた。


「私は新君が好き・・・だからキスしました。
新君は!?」


もうやけくそだった。

どうなってもいいや!


「・・・・・・ねえ、北原さん。
どうして俺が、北原さんのこと起こさないで、ここまで運んだか知ってる?」


「え?どう、して?っきゃ!!」


ポスンッ


私は新君に押し倒された。



ポチッポチっと新君の濡れた髪の毛から、冷たい滴が私の頬やまぶたの上に落ちる。

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