【完】アニキ、ときどきキス
『実は万引きでおたくの児童を補導しまして・・・・・・』


「はい。
児童の・・・・・・名前は?」


『七瀬遥です』


「遥!?」


頭が一瞬で真っ白になった。


『保護者の方は今お仕事中だそうで。
もしよろしければ迎えにきて欲しいのですが』


「はい。
私、遥さんの担任なので、今すぐ迎えに行きます」


『よろしくお願いします。
詳しい話しは署の方でお話しますので。では』


ツーツーツー・・・・・・


私は電話が切れたのに、立ちすくんだままだった。


信じられない。
遥が・・・・・・?


「北原先生、どうしましたか?」


立ちすくんでいる私を心配した山田先生が、私の側にやってきた。


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