霊務
【バカ再びー11】


そして、
名案が浮かんだサキは、
早速それを作戦として
話す。








「いいかい。
アンタはその札を使って
ヤツらを追っ払うんだ。

アタイ等じゃ、
札に触れられないから
アンタにしか出来ない
ことなんだ」








確かに、
ここまで強力な札だと
ヤツらも怯むだろう。








しかし、
礼子は一つ疑問が
浮かんでいた。










「でも、レベル10にも
なってない私が、
ここまで簡単に持てるん
だから、
その人達にも効かないん
じゃない??」








確かに
そう考えるのが普通。







しかし、
礼子が思っている程
霊に対しての札攻撃は
半端ではない。









「普通どんな霊でも、
どんなに霊力が強くても
どんなに位が高くても
(レベル10でも)
札が全く効かない
なんてことは、
絶対にないんだ。

霊である以上、
それだけは確実に言える」








じゃあ
何故礼子は平気か?









理由はよく分からないが
それを可能としてる
礼子を、
使わない手はない








「ふ~ん
まあいいや、
お守りとして持っとこ!
お化け怖いもんね!」








お化けはお前だろ……









礼子は気まぐれで、
札を持つことにした。

(飽きたら捨てるだろう)







とりあえず
だいたいの作戦を詰め、
各々の顔立ちが厳しく
なっていた頃、

礼子は廊下の奥を
見つめていた。










「オーイ、君!
さっきからそんなとこで
突っ立ってないで、
こっちおいでよ!」









そう礼子が声を
掛けた先には、
見たこともない
一匹の霊が、仁王立ちしていた…
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