霊務
【礼子とオッサンー2】


「みんな!
メリークリスマス!!」








「礼子君、
6日遅いから!!
もう今日は31日!
分かる?!ファッツ?!」







「うっさいわねオッサン
大丈夫だって
みんなアホだから
バレやしないって」






「キミが一番アホだよ。
全く…(ブツブツ)」








「ブツブツうるさいなあ
分かったわよ。
ここは私が大人になって
ちゃんと年始の挨拶
するかな」







「あ……
そのことだけど礼子君。
ちょっと私の頼みを
聞いてくれるかな?」







「!!
私の体を強要する
つもりね!?
この変態!!」







「誰がするか」








「あ~
私はなんて不幸な女」







「いや。だから聞けよ」







「んで、
お願いって何なの
オッサン?」







「急に素で返すなよ。
…とそんなことより…
ちょっと
言いにくいことで…」









「モジモジしない!
男でしょ!??
それでも
金玉ついてるの??」







「女の子がそんなこと
言ったら駄目でしょ!

めっ!!」








「ハッキリしないから
でしょ?」








「う……
あのね、礼子君。
ね、年始の挨拶を
私にさせてくれないか?」








「年始?あけおめを?」








「そうそう。
頼むよ礼子君!!
たまには私を主役に
させてくれ!!」








「なんだ、
そんなことか。
いいよオッサン」








「ホント!?
約束だぞ礼子君!!」







「はいはい。
緊張して金玉縮まない
ようにね」









「金玉はもういいから」
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