霊務
【礼子と愉快な仲間達ー3】


礼子はクルっと振り返り、
一人の霊に近付いた。






「ねえ、そこの君。
オナマエナンテイウノ??」







「ひいいいい!!」






礼子の単調的な声が、
その霊を余計に
怖がらせた。







しかも、
まだ首は曲がったままだ







それを礼子は分かってか
霊まで脅かそうと、
面白がっている。







「ウフフ、ねえキミ…
ソンナニ私ガ怖イ?」






礼子はもう、
立派な化け物であった。







ピキン!!






「え………?」






突然、礼子は固まり

体がピクリとも動けなく
なった。






礼子の目の前の暗闇から

何か
「悪寒」のするものが
いるのが分かった。





普通の人なら、気分の
悪くなりそうな冷気で
ある。






そして、その暗闇から
ニッコリと口が開かれた






「アナタ……
私の部下達を
いじめないでくれる?」






真っ暗な闇から、スッと1人の女性が現れた






歳は
礼子より上だろうか?

大人な雰囲気を、
かもし出している。







「う、動かない…」






身動きのできない礼子に
その女性がそっと頬を
撫でる。







いやに、手がヒンヤリ
としている。






「キミは…?」






礼子がそう聞くと、
その霊はクスっと笑った

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