【完】天使を射止めよ、男達!!〜加筆修正中〜
……好き?
……紫雲が?
…………私を?
「えっ…ほっ…本気…?」
私は、探るように紫雲の瞳を覗き込む。
「本気だよ…っ…」
赤い顔を見られたくないかのように、ふいっと目を逸らす紫雲に…本気なんだと感じた。
辰志に続いて紫雲まで…?
私のどこに、好きになる要素があるんだろう…
「とにかく、考えておいてね?俺は……いつまでも待ってるから」
赤いまま、はにかむように笑った紫雲は、いつもより幼く見えた。
私はその笑顔に魅せられ、無意識に頷いていた。
ふと周りを見回すと、さっきまで戦っていた架唏琉と辰志が、組み合いながらもこちらをジトーと半目で見ている。
怖いよ…(汗)
「昴…俺と、観覧車…乗る?」
観覧車かぁ…
観覧車なら、大丈夫そう。
それに、紫雲がせっかく誘ってくれたし…
「いいよ。行こっか!」
私達は並んで観覧車に向かう。
「「(ちっ…してやられた。こいつに構ってる暇ねぇな)」」
組み合っている2人は、同時に同じことを考えていた。