王子様は寮長様
そしてクリスマス当日。
「支度できた?」
「はい。どうですか?」
「あら、可愛い。でも、う~ん…こっちのアクセサリーのほうが映えるかしら。」
奈緒先輩は自分のアクセサリーを取り出し、私に着ける。
「うん。こっちね。」
「わぁ、ありがとう。奈緒先輩。」
「いいのよぉ。なんてったって今日は…ハッ!」
「え?」
「ゲホッゲホ」
振り返ると奈緒先輩はわざとらしく咳をした。
今日は…何?
「奈緒先輩?」
「あ~、何でもない。独り言。さ、車待たせているから行くわよ。」
そういってスタスタと玄関へ向かう。
寮の門には奈緒先輩の言う通り、車が待っていた
「今日はどんなパーティーなんですか?」
「私もよく知っている企業の御曹司がね、婚約するんですって。」
「へ~、おめでたい席なんですね。」
「まぁ、独り身の私には羨ましい限りよね。」
フンと鼻をならす。
奈緒先輩ってモテるのにどうして恋人いないんだろぅ…。