―優しい手―
どんなに殴られようが
どんなに蹴られようが
私は生きて シュウを助けるんだ
シュウを助けるという目的だけが 私を勇気づけ、奮い立たせた
何人もの男達を倒して ようやく、地上の光りが見えて来た
“これで…シュウを助けられる”
ホッとため息をついたところに 今までとは雰囲気の違う男がやって来た
“頼む…シュウだけは、助けてやってくれよ”
コイツには敵わないと思った
どんな事をしても シュウだけは助けたいんだ
私は初めて 土下座というものをした
悪い気はしなかった
シュウが生きてくれるなら 命なんていらない…
膝をつき、両手もついて床に頭を押し当てた
“お願いします。下にいる男だけは、助けて下さい。お願いします”
カチャ
男は何も言わず、ただその音だけがした
その音の持ち主は分かっていた
―銃だ―
目をグッと閉じ ただ時が過ぎるのを待った