永遠

受験

あたしの気持ちもようやくまとまり、高校は行く事に決まった。
あんなに行かないって決めていた自分が嘘みたいだった。



急に始めた勉強はそう簡単に理解できなかった。
頭が上手く回らなかった。
授業に出てみたはいいけど、どの科目も意味が分からなくて、
嫌になってしまう事がほとんどだった。





でも、あたし以外に頑張ってる人は沢山居る。
同じ様な人も沢山居る。


それに・・・なにより。
亮もあたしと同じ。

亮も結構、授業には出てないらしく、最近
塾に通い始めて、必死に勉強しているそう。






知佳さんは7時からは空いているそうで、
7時からずっと来てくれている。


あたしは7時から10時までずっと勉強している。
知佳さんはお姉さんみたいな感じで、たまにプライベートの事も
話していた。




かなり頭も痛くて、しんどいけど、休む事はしないつもりだった。
どれもこれも自分がしてきた結果だった。


そんな事、頭の中で考えていても投げ出したい時は何回もあった。

『勉強なんかもう嫌だ。高校なんかどうでも良い。』



でも、知佳さんが来るとそんな事考えていた自分が馬鹿みたいに思える。




「香織ー!これ分かる?」



「えー?これは・・・」




あたしも亮も分かる所、分からない所がほぼ一緒だった。
だから一緒に勉強する事が多かった。
今日もマックで勉強していた。




「もう、意味わかんねーな・・」




「あたしもー!投げ出したいなあ・・・」

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