夜が明ける前に
「少し、調べてきた。」
――何故、俺が見えるのかを…。
ふっ、と表情を消したギンジは静かに私を見つめる。
緋の光が私を射抜く。
それを感じた心臓はどくんと跳ねた。
「…お前、受け入れているんだろう?」
「………え」
「…自分が、そう永くはないことを。」
雫の落ちる音がした。
それが雨なのか
私の頬を伝うものなのか
それとも
緋色から落ちるものなのか
私には、わからなかった。
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