奇妙な世界へのススメ
次の日帰宅するも

やはりランドセルはそのままだった。

「持ってきた奴が取りにくる、なんてやっぱありえないよな」

落胆していると
ランドセルの隙間から白い紙が見えた。

!?

もう一度部屋に持っていき
中を開けてみると
メモのような手紙が1枚入っていた。

「“プレゼントです受け取ってください"・・・!?」

やばい、意味がわからない。
なんかもう頭痛い。

考えて、結論に辿り着く。

そうだ
誰かの家と勘違いしてんじゃないか?

そう思うと、急に辻褄が合う気がしてきた。
いや、合わせたかった。

狭い家だけど、前に新婚でも住んでたんじゃないか?
何かの手違いで、その合鍵を持ったままの奴がいるんじゃないか?

俺は大学ノートをきりとって
衝動的にメモを書いた。

"人違いをしていませんか?俺は一人暮らしの男です。
どうして家に入れたのですか?"

合鍵説は不動産に連絡したけど、それはないと言われた。

とにかく本人にきくしかない、よな。

俺はメモ入りのランドセルをまた玄関先に置いた。
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