りんごを剥く手
窓が開いていて
ハラハラ桜が風に
吹かれて
いつの間にか
何枚かがベットに
ちょこんと乗っていた。
その桜と一緒に
私のベットに
ちょこんと乗ってる
ダークブラウンの髪した頭。
長身であろう背の半分程を
ベットに預けている。
...気付かなかった。
こんなこと今まで
一度だって無かった。
衝撃は大きかった。
どんなに
疲れているときだって
私は起きてしまうのに。
自然に目覚めるまで
そのままだったなんて。
私は未だ寝ている人物を
じっと見つめながら
早くなったままの
心臓の音に
意識を向けていた。