Star Dust ~星のカケラ~
「これ着なきゃ駄目ですよね…?」


「もちろんです」

あ、歩きづらい。

あの後、髪の毛を弄られ、化粧をされ、コルセットで締め付けられた挙句、装飾品だらけのドレスを着ると、先ほどの服とは違いかなり動きづらい。


それにこんな細いヒールじゃこけちゃうよ。


「大丈夫か?」


ふと視線を上げるとそこには正装をしたレイの姿


「だ、大丈夫だと思います。どうして?」


「俺も国王陛下に用があるから」


どうしよう。不安になってきた。


「どうぞ。お入りください」


フットマン?よくわからないけどダンディーなおじ様が扉を開けて中に入るよう促す。


「行くぞ」


差し出された手に無意識に自分の手を重ねる。

1歩、また1歩足を進める。


「ただ今戻りました。国王陛下」


真ん中くらいまで行くとレイが優雅に頭(こうべ)を垂れた。


ど、どうするのよ。この状況。


ひ、ひとまずドレスの裾を持ち上げ、少し膝を折り、頭を下げる。


「頭を上げなさい」



バリトンの声が頭上で響いた。


視線だけでレイが頭を上げたのを確認して、頭を上げた。玉座に座っていたのはあの王子が年をとったらこうなるだろうと思う顔



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