溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
晩の食事に間に合うかどうか、悩みながら出勤した私に、
「真田くんから聞いてるし、今日は残業なしで帰っていいから」
明るい笑顔と、からかうような声で相模さんが
囁いた。
制服に着替えて、自分のデスクについたばかりの私を待ち構えていたようなタイミング。
はっとその顔を見ると、
ニヤリと口角を上げている表情に、一瞬にして悟ってしまった。
濠とのこと、きっと知ってるんだ…。
「あの…」
きっと真っ赤な顔で、何をどう言っていいかわからない私の慌てように、
「俺もこないだ聞いてびっくりしたよ」
くすくす笑いながら相模さんは私の左手を指差した。
「真田くんの事知って残念がる男達いっぱいいるな…。透子ちゃんの異動を楽しみにしてる奴らはかなりいるしな…」
笑いながらそう言われてもピンとこなくて、ただ聞いているだけで。
それでも濠から私との事を聞いたって…どういう…。
「真田くんとは結構長い付き合いで、いい男だと思ってたらやっぱりいい女が側にいるんだな。
結婚も控えてるみたいだけど、しばらくは大賞をとった騒ぎに巻き込まれるから…。
真田君にも我慢しろって言っておいたから」
え…?
我慢しろって…?
「濠に…大賞の事を…相模さんが言ったんですか…?」
呆然と思わず呟いてしまった私は、それ以外に何も考えられなくて…。
目の前で怪訝そうに首を傾げる相模さんにも何も気遣う事なく。
ただただ驚いていた…。