溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
「…ご飯…できてるよ。一緒に食べよう…」

相変わらず、背中から私を強く抱きしめる濠にようやくそう言っても、首筋を這う唇からは返事ではなくて熱い吐息しか感じられない。

「こっちのが先」

たまに痛みを混ぜながら離れる事なく広がる濠の熱に、夕べ抱かれた長い時間が蘇る。

「何度も抱いたのにな」

ふっとこぼす濠の表情にはちっとも悪いなんて気持ちは見えない。
逆に、まだまだ足りないっていう飢餓感すら感じられて、自然と私の中にある熱も更にあがっていく。

大学生の時に再会してからずっと私への愛情を隠さずに注いでくれた濠は
10年経っても尚、変わらずストレートに攻めてくれる。

『好きだから側にいろ』

原点だと思える単純な言葉が濠の想いの全てだと早いうちから納得していた私は、濠から与えられる愛情からくる束縛にも笑えたし、逆に安心感も生まれた。
ただ、濠の中にある私への罪悪感を探す事をやめる事もできなくて、悲しく落ち込んだりもした。

それでも、10年変わらず愛情を与えてくれる濠によって、私は穏やかに過ごしてきた…。

気付くと、濠に向かい合うように抱きしめられて深いキスが私を動けなくする。
腰をきつく抱かれて落とされる唇に、次第に私も反応してしまう。

濠の首に抱き着いて、まるで食べてしまうようなキスをしてしまう私…。
一週間…離れていた反動かな…。

「濠…好き…」

ほんの一瞬離れた唇に呪文をかけるようにささやく私に、濠の目がニヤリと笑った。

「知ってるよ。…久しぶりだな…」

「え…?」

「何も隠さずに…好きって言ってる透子…」

濠の言葉はあっさりとしていて、私を責める口調でもないけれど、瞳にはどこかホッとした光が見える。

私の頬に手の平をそっと当てながら、目を細めて見つめる濠は小さく息を吐いた。

「久しぶりだったからな。夕べはとにかく体に聞いたけど…」

「え…?」

体…?何のこと…?

「体は俺から離れられないって言ってたけど…」

そこで言葉を止めた濠は何かを企むように笑った。

その顔がやけに色っぽくて、鼓動がはねる…。

「…ご飯食べながら…
いろいろと聞こうかな。

ここ半年の透子について」

逃がさないとでもいうように、ぐっと引き寄せられて…抱きしめられた…。
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