溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
「濠が好き過ぎて、もう離れられなくなってしまったから。
濠の気持ちが私から離れるのはもっと耐えられなかったから。

少し距離を置いてみようかなって…自分を試したの…ってわかってもらえないよね…」

「全然わからない」

はっきりと言い切る濠はわからない事も含めて、私のそんな気持ち自体が気に入らないように目を細めて怒ってる。

あぁ…そうだよね…。
私が距離を置こうって自発的に動くなんて理解できないだろうし受け入れられないだろうし…。

「俺の事が好きなら、離れずに側にいればいいだろ。なんで好き過ぎるのに悩むんだ?
透子の気持ち以上に俺の方が透子にはまってるのわかってるだろ?」

怒りを抑えた淡々とした口調だけど、私に言い聞かせる言葉には必死さも伝わってくる。

ずっとそうだけど、濠は私が離れたり私の状況がわからなくなると、激しく気持ちをぶつけてくる。あまりにも私の全てを知ろうとする重さは時には辛くもあったけど。

過去に離れ離れに過ごした五年間の悲しみが根底にあるってわかってたから、反面愛されてる代償として理解してた。

「じゃ…どうしてお見合いなんてしたの…?」

思わずはっきりと聞いてしまって…はっとなった。
いずれは聞かなきゃと思ってたけど、もう少しやんわりと聞いてみようかなって思ってた。

濠も、私の言葉にびっくりしたように体を揺らした。

「今それを言うのか…。そのうち聞いてくるって思ってたけどな。

…なぁ、どれだけ悩んだ?」

「…え?」

聞いてしまった事に緊張感が高まって、濠がどうして感じるだろう…どんな返事が返ってくるんだろう…って思いながら俯いてたけど…。

あっけらかんとした明るい声に思わず視線を上げた。

「こないだ電話でも見合いの事聞いてきただろ?…相当悩んだだろ。
苦しかったか?」

ニヤリと笑う濠は、嬉しそうに顔を寄せると

「内緒にしておくつもりだったけど、透子が知って悩んでたなら…気持ちいいな」

「な…っ。どうしてそんな意地の悪い事…」

「意地が悪いのは透子だろ」

…え?
私の言葉を遮る濠の言葉。どこか強気。そして。
切ない…。
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