溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
あ…そうだった。

あまりにも慌ただしい中で埋没してしまいそうだけど、大賞をとった事が今のこの状況を作ったとも言える。

もしも…なんて考えるのは後ろ向きで抵抗あるけど、大賞をとってなければ仕事で異動する事もなかっただろうし、引っ越しもしなかったはず。

そして、濠が私と結婚しようと決断する事もなかっただろうし…。

今こうやってあれこれ焦るなんて事もなかったはず。

…大賞で、私と濠の人生が大きく変わってしまって。
私だけならまだしも、濠まで巻き込む事になってしまって申し訳ない。

…そっと、隣の濠を見ると、どう見ても優しくて嬉しそうな表情で、さっき衣装を試着した時に都度撮っていたデジカメのデータを見ている…。

何着か着た衣装は、やっぱり普段の私以上の魅力を私に付加してくれていて、自分でも照れるくらいに楽しかった。

そんな私の姿をかなり撮っていた濠の様子も意外だったけど…こうしてそのデータを見ている嬉しそうな姿も意外すぎる…。

私へ向かう濠の想いの強さや独占欲には慣れてるけれど、結婚という、濠にしてみれば私から縛られるに値する契約に対してこんなにすんなりと素直に受け入れてくれる姿には慣れてないから。

思いがけなく…ホッとしてしまう。
心のどこかにいつも抱えている濠の本音のありか…。

罪悪感故の愛情を、私に見せないようにいつも強気に振る舞ってるだけじゃないのかな…って。

探って見つめてしまう自分がいる…。

そんな自分を感じる度に、濠のまっすぐに見つめてくれる瞳に癒されながら、罪悪感からの愛だとしても離れられないほどに濠に溺れてる日々に甘えて…。
考えないようにしていた濠の本音。

隣でこんなに楽しそうに私のドレス姿を見ている濠を感じると、まるで私のマイナスな気持ち全てが思い過ごしのような気がしてくる。

本当に、単純に。

私への愛情だけで私と結婚したと…。

そう思うのは、錯覚じゃなくて濠の本音だと。

信じたい。
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