溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~



会社のイベントや行事の度にアマザンの宴会場を使っていたから、馴染み深いホテルで慣れてはいるけれど、そんな時に使う大宴会場とは違って、私と濠の披露宴会場はそれよりは小さい部屋。

とは言っても200人の招待客を収容できるというかなりの広さ。
この部屋を押さえるのが一番苦労したと、何気なく聞かされた言葉にも感謝が溢れるほどに明るい部屋。

部屋の四方のうち二面は日差しが綺麗に届く硝子張りになっている。

高い天井にも圧迫感が排除されているし、窓のない閉鎖的な宴会場を想像していた私には嬉しい驚き。

「俺が一番好きな部屋なんだ」

窓から外を眺める濠の落ち着いた声に視線を向けると、高層階からの景色を楽しむかのような横顔。

すっと整った…見方によれば冷たい印象を与える顔も、緊張感もなくゆったりと力を抜いた今は、私だけが知っているに違いないゆったりと優しい空気に包まれている。

隣に立って…同じ景色を見ている私の心は…。

どう足掻いても濠のようなゆったりとした心境にはなれない。
気持ち全てが、さっき聞いた驚きのみに縛られたままで。

いつかは濠のお見合いの事…ちゃんと聞かなきゃって思ったままに。

聞いた後に返される言葉に不安を抱えて、うまく勇気を出せないままに今まで時間を無駄につかっていた。

自分自身の持っている濠に対する秘密…への罪悪感もあったし…。
結婚に向けて加速度を上げる濠に引きずられるのを言い訳に何も聞けなかった私の弱さに反省しか…。

お見合いの相手が彩香ちゃんだったってのも…濠からも彩香ちゃんからも察する事もできなかった。

どうして彩香ちゃん…?

思わず出た小さなため息に、濠が反応して私に視線を向けた。

「何…。この部屋が気に入らない?」

「え…ううん…。この部屋は気に入ってるし、濠には感謝してる。
…ありがとう」

「じゃ…何のため息?
花嫁になりたての女には似合わないだろ」

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