溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
不可解な私のため息に、濠は首をかしげつつも。
それ以上はなにも聞いてこなかった。
相変わらず飄々とした雰囲気で遠くを眺めている。
濠に聞きたいのに、切り出し方がわからなくて途方に暮れる。
何ヶ月もの間気になって仕方なくて…それでも聞けなかったんだから…今急に聞くなんて難しい。
結婚して、お互いに対する束縛や権利が増えたにしても。
やっぱり怖いものに代わりはなくて。
…ずっと気になってるままで新しい関係を…夫婦としての時間を築いていかなきゃならないのかな…。
ぐるぐる悩む気持ちの終着点をどこかに見つけられるのかがわからないでいると。
くくっと小さく笑う声。
「…森下先生って…彩香ちゃんに全く似てないだろ」
「…え?」
突然の話に戸惑ってる私を気にしないまま、濠は何かを思い出したように笑ってる。
「俺が入院してた時は、まだあそこまで頼りがいなくて…おどおどしてて…泣きそうな顔で俺を診てたのにな。
やっぱり15年も経つと
医者としても人間としても逞しくなるよな」
「入院…って?」
「あ…覚えてないか?
昔俺らが入院中に俺の担当だった医者が森下先生。透子も外来で診てもらった事あるんじゃないか?」
そう言えば、入院中の荒れていた濠に手をやいていた女医さんがいたっけ…。
診察も素直に受けない濠を必死でなだめていた優しそうなお医者さん。
私も中耳炎で何度か診察してもらったけど…メインの病気は心臓だったのもあって、大して親しくはならなかった。
当時の事を振り返っても、何となくしか思い出せないけど…そう、なんとなく覚えてる。
「あの…女医さんが彩香ちゃんのお母さん…」
「そ。世間は狭いよな。
俺は定期的に耳の検診に通ってて、その度に逞しくなる森下先生に驚いてたんだよな…」
15年…。
そう呟く濠は、何かを思い出すように目を細めた。
それ以上はなにも聞いてこなかった。
相変わらず飄々とした雰囲気で遠くを眺めている。
濠に聞きたいのに、切り出し方がわからなくて途方に暮れる。
何ヶ月もの間気になって仕方なくて…それでも聞けなかったんだから…今急に聞くなんて難しい。
結婚して、お互いに対する束縛や権利が増えたにしても。
やっぱり怖いものに代わりはなくて。
…ずっと気になってるままで新しい関係を…夫婦としての時間を築いていかなきゃならないのかな…。
ぐるぐる悩む気持ちの終着点をどこかに見つけられるのかがわからないでいると。
くくっと小さく笑う声。
「…森下先生って…彩香ちゃんに全く似てないだろ」
「…え?」
突然の話に戸惑ってる私を気にしないまま、濠は何かを思い出したように笑ってる。
「俺が入院してた時は、まだあそこまで頼りがいなくて…おどおどしてて…泣きそうな顔で俺を診てたのにな。
やっぱり15年も経つと
医者としても人間としても逞しくなるよな」
「入院…って?」
「あ…覚えてないか?
昔俺らが入院中に俺の担当だった医者が森下先生。透子も外来で診てもらった事あるんじゃないか?」
そう言えば、入院中の荒れていた濠に手をやいていた女医さんがいたっけ…。
診察も素直に受けない濠を必死でなだめていた優しそうなお医者さん。
私も中耳炎で何度か診察してもらったけど…メインの病気は心臓だったのもあって、大して親しくはならなかった。
当時の事を振り返っても、何となくしか思い出せないけど…そう、なんとなく覚えてる。
「あの…女医さんが彩香ちゃんのお母さん…」
「そ。世間は狭いよな。
俺は定期的に耳の検診に通ってて、その度に逞しくなる森下先生に驚いてたんだよな…」
15年…。
そう呟く濠は、何かを思い出すように目を細めた。