溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
「そんな風に心配するってわかってたから言わなかったんだよ。
大丈夫だから。
ちゃんと透子の感じる声も聞こえるし、何度でも愛してるって言えるから」

私の頭に顎をのせてる濠の声は、どこかふっきれたような明るさもある。
それでも、やっぱり。

突然知った今まで知る事のなかった事実にはショックもある。
濠の耳の事なんて、すっかり治ってるって思ってた…というより。
普段何も言わないしおかしな様子すら見せない濠からは、耳が以前聞こえなかったっていう過去すら思い出せなかった。

「…ごめん…私…気付かなくて」

「え?何で謝るんだ?」

「濠が耳の事で悩んでたのに…気付かなかった…。側にいたのに」

「いいんだよ。気付かれないようにしてたんだから。透子は笑ってるだけでいいんだよ」

「でも…」

瞬間おりてきた濠の唇が、私の唇を優しくなぞる。
私の気持ちを落ち着かせるようなふわりとした感触に、言葉が出なくなる。
腰に回された手は、その熱によって普段よりも大きく感じるくらいに甘い。

「…っ濠…」

「透子が聞かせてくれてたから。
ちゃんと透子との未来を聞かせてくれてたから。
…俺にはそれで十分だったんだ」

「未来を聞かせるってどういう事…?」

私の唇に注ぐように囁く言葉に何も応えられないくらいにどんどん激しく深くなるキスが、私の思考力を低下させていく。

思わずしがみつく濠の首に爪を立ててしまいそうになるくらいに体は激しく濠を求めて…。

「…なぁ、部屋取ろうか?いくらでもベッドならあるぞ」

「…え?」

不意に耳元に届いたからかうような声。
そっと見上げると、指で私の濡れた唇をなぞる濠がからかうように見つめてる。

「どの部屋でもいいぞ。ゆっくりと透子を抱けるならどこでも」

くくっと笑い声を上げると、私の答えを待つ濠。
それでも。

こんなに濠によって熱くなった体と心を抱えても、どこかちゃんと考えて…気になってることは離れなくて。

「ねえ…未来を聞かせるってどういう事…?
それに…こんなに私を抱きしめるのに…彩香ちゃんとお見合いしたのは
どうしてなの…」

ようやく…ちゃんと聞けた…。



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