溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
「体、気をつけてね…」
心配する気持ちを心の中に隠せないまま、小さく呟くと濠は私を抱き寄せて、背中をゆっくりと撫でてくれた。
私もぎゅうっと濠の体を抱きしめて、久しぶりに感じる濠の体温を取り込むように息を止めた。

「煽るなよ…」

耳元に低い声が響いた瞬間にびくっと体は震えて、甘く揺れる感覚に体は落ちていきそうになる。

ほんの少しでも触れ合うだけで、もっと求めてしまう濠の全て。
私の体に取り込んで離したくない苦しい気持ちを教えてくれたのは、濠。

気持ちだけでなく体を重ね合わせて知る幸せを求める体にしたのも濠。

恥ずかしいくらいに濠が欲しくて求めずにはいられない私に変えてしまって。

時々満足げに笑う。

結婚して知る新しい二人の関係が、予想を超えて幸せで。

「愛してる…」

って言わずにはいられない。

お揃いの指輪が光る左手の薬指が特別なものになって半年。
『真田透子』に名前が変わったからといって生活全てが変わったわけではないけれど、やっぱり。

婚姻届という紙切れ一枚から得られる安心感と独占欲には驚いてる。

いつも側にいられる特権がもらえたようでホッとして、濠以外の事にも穏やかに気持ちを集中できるオプションまでついてきた。

自分では、気持ちを切り替えて仕事に集中させていたつもりでいたけれど結婚した今では、それはまだまだ不十分だったんだと実感する。

仕事が忙しい二人のすれ違いの時間が長くなった時にも、寂しさに気持ちは揺れなくなったし安心して仕事に全てを傾けられるようになった。
これって、大賞をとった故の責任を果たす上でも大切な事で、そんな変化を予測して結婚を決断してくれたのかなって濠を更に尊敬もしちゃったり。

とにかく、結婚によって仕事への欲と濠への愛が上手に私に満ちている。

だから…こうして濠の胸の中で過ごしているこの時間が、本当に大切だと身に染みる。

人の気持ちは簡単には変わらないけれど、こんな風に私には変化があった。

成長した。
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