溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
「まだ余裕だな。
あと何回すればいい?」

「え…?」

ぼんやりと思いをめぐらせている私に、濠が笑いながら呟いた。

濠の腕に抱きしめられていた体を少し離して見上げると、柔らかな笑顔で私を見つめる瞳。

思わずどきりと跳ねてしまう鼓動は、何年一緒にいても慣れない。
どこまで好きになったら想いの上限にたどり着くんだろう。

ふふふと小さく笑う私に軽くキスを落としながら、濠の手が…それとわかる動きを初めて。
体の熱が一気に上昇していくよう。

慣れた指先に愛しか感じられない今この瞬間が、永遠に続けばいいと願わずにはいられない。

「あ…濠…今何時…?」

部屋はまだ暗くて、夜明け前かな…とは思うけど。
土曜日はお休みだから、私はゆっくりとできるけど、不規則な勤務の濠がお休みだという訳ではなくて気になる。
疲れてるに違いないから、ゆっくりと休んで欲しいけど…。
ゆっくりと私の体を這う甘い指先の感触を遮るように声にした。

「ん…?8時過ぎ」

「えっ」

慌てて体を起こして、ベッド横のテーブルにある時計を見た。
確かにデジタル表示は
『8:06』と光っている。
「嘘…暗いからまだ夜明け前かと思ってた」

部屋の中にはまだお日様の光は入ってきていないから、すっかり油断してた。
遮光カーテンの向こうには、既に始まっている新しい朝があるはず。

「…ねえ、今日仕事は…?」

「ん?休み。透子に合わせて休めるように調整してたんだ。

久しぶりに一日一緒だ」

「本当に?」

思いがけない濠のお休みに、一気に気持ちは嬉しさでいっぱいになる。
なかなか二人揃って休める事なんてなかったから、仕方ないとわかってても寂しかった。
いつも濠が足りなくて、物足りなくて。

それでも我慢しなきゃならなくて。

「うれしい…」

勢い良く、まだベッドに沈んでいる濠に抱き着いた。

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