溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
入社した時には既に付き合っていた私と濠。
濠が勤務するアマザンホテルは世界屈指の高級ホテル。
濠にしても、かなりのやり甲斐を感じながら仕事をしている。

そのアマザンを利用して会社の行事を催す事が多いと知ったのは入社後。

会社の同僚達と一緒の時にアマザンで濠と顔を合わせるのが照れ臭くて、イベントの最中に濠と会ってもお互いに無視をしてきた。

創立記念パーティーでも、忙しそうに仕切っている濠を遠目に見ながらも声をかけることもなく、早くパーティーが終わる事ばかりを考えてたっけ…。

会社の同僚達に内緒にしている事を、濠も知ってるのに…。
私が仕事がしにくくなるならって協力して、私と同じ空間にいても無視してくれてたのに…。

どうして彩香ちゃんには言ったんだろ。

よくわからない。

「真田さんみたいな格好いい恋人がいたら、誰が声かけてもなびかないはずですよね」

ふふっと笑う声に戸惑っていると

「昴だって、入社してすぐ研修中の担任になった透子さんに惚れそうだったって言ってました」

「惚れそうって…。
あの頃も女の子から大人気だったのに…。
あ、ごめんなさい」

彩香ちゃんには聞いていい気分じゃないだろうって気づいて。
はっと謝るけれど。

当の彩香ちゃんはにこにこ笑ってるだけで、意に介さず。

「今は私だけなんで…。大丈夫です」

女の子の噂の絶えなかった昴との結婚を控えて、こんなに強く…綺麗になるんだな。

「…彩香ちゃん…とりあえずこの時計濠に渡しておくね、ありがとう」

「いえ。明日からフランスだって聞いてたんで、間に合って良かったです」

「あ…うん」

軽く会釈を残して自分の部署に戻る彩香ちゃんを見ながら、妙に落ち着かない気持ちになった。



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