溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
そんな私の感情をわかってるのかわかってないのか…。
更に追い打ちをかけるような笑い声。

「透子の体を抱いてないと不安なんだよ。
どんだけ透子にはまってるのか…」

はぁ…と小さく聞こえるため息に、更に私の体温は上がっていく…。

「あ…宿題はちゃんとやってるか?」

突然変わった口調に、私の鼓動が大きく跳ねる。
ずっと気になってる事…さらりと聞いてもいいのかな…。

「ねぇ…知ってるの?」

囁きに似た声で恐る恐る聞いてみると、しばらく間があいた。
濠の返事を待つ時間が途方もなく長く感じる。

「知ってるよ。全部」

そうあっさりと返ってきた声は、どことなく満足げ。
怒ってるんじゃないかとどきどきするけれど、そんな感じはしなくて。
少しホッとする…。

「どうして…わかっ…」

「あ、出てきた」

「はっ?」

「へぇー、映画みたいだな」

私との会話なんて忘れたみたいに呟く濠は、ほんの少しの間黙ってた。
電話の向こうからは、なんだかざわざわと声がして。

あ…何か大きな音が聞こえてくる…。

「鐘の音…?」

低く響く音が電話越しに聞こえてきた。
フランス語らしき言葉も飛び交っていて、濠が遠くにいるんだと実感してしまう。

「あ…悪い。今教会の前にいて、ちょうど新郎新婦が出てきたんだ。
鐘の音聞こえるか?」

「うん…聞こえるけど。仕事で教会?」

「いや。ランチで出かけてた帰りに偶然。
…やっぱりウェディングドレスは派手なのがいいな」

…気持ちは花嫁さんに向いてしまってるように、一人話す濠。
今私と話してるってわかってる?

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