狼に近付いた兎
「三年間、ないみたいだけど?」

笑いながら、矢田 すばるは喋る。



笑うとますます綺麗だ。


「…知ってます。でも…。」


だめなものは、だめなのです。



吸血鬼が、太陽の光が苦手なように。


いちかは、男の子が苦手なのです。



まだ、ほかの男の人と違って、矢田さんと話してるのは、矢田さんが男に見られない容姿をしてるから。
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