キミとの恋の課外授業

だけど、突然お父さんの転勤で遠くの街に引っ越しちゃって…。


大嫌いだったけど、いなくなって…正直、寂しかったな。

ちょっとだけだけどね。

うん…寂しかった。


「里沙ぁ~ボールいったよ!」


「あいよ!」


レシーブで、大きな弧を描きながら落ちてくるボールを追いかける


こんな時、時々ふと思い出す。


“里沙!トス!”って、省にぃが叫んでいた声を。


もう、あの声を聞く事もないんだろうなぁ…



ボールが落ちてくるポジションに、腕を伸ばして構える。

よし、取れる。


そう思った時…



「里沙ぁ!トス!」


えっ?あの頃と同じ。懐かしい感じがして…


トスの体制で構えながら、声が聞こえてきた方向に視線を移した。


そこには、遠い記憶の中で大声で叫んでいる省にぃの姿と重なる石澤先生がいた。



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