海の果てに-君は海賊-
ジムの大きな手にジムの優しさが痛いほど伝わってきて…心の蟠りがなくなっていく気がした。
リ「あのね…あたし、上手く話せない」
フィンに抱きつきながら今の心情を正直に言う。
どう説明したら良いかわからないんだもん。
リ「だからね…ついてきてほしいの」
フィ「ついていくって…どこに?」
リ「えと…お婆さんのところ」
そう言えば、はぁ?と眉を寄せて同時に眉を寄せてあたしを見る2人。ジムは何を考えたのか…あたしの頭を数回、ポンポンと叩く。
ロ「お婆さん?そのお婆さんがなにか知ってたりするのか?」
……さすがロク。鋭い。
リ「…うん。あたしの母親のこと」
フィ「母親ぁ?なんでリウの母親をこの世界の人が知ってるのよ」
リ「だから、ついてきたらわかるってば」
不思議そうにコーヒーを含むフィン。寄せている眉からまだなにかしら考えているに違いない。
ロ「ま、いいや。リウ、1時間後には出るからね」
ロクが後片付けをしながら言う。手伝おうとしたが、休んでてというので、今日はそれに甘えることにした。