王子様とお姫様の秘密の決断
「夕飯ある?」

私の横を目を合わせずに通り過ぎ、リビングに向いながら言う言葉からは感情は読み取れない。

「今温めるね!」

「あぁ、わりー」

余計な言葉がない分、さっきの事が鮮明に思い出されてしまう。

いつもの様にふざけてくれたら、楽なのに…

そんな事を思いながらレンジの前で音が鳴るのを待つ。

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