蜜林檎 *Ⅱ*
「あれ、ナナとお父さんは
 ・・・」

「おトイレよ
 私は看護士さん
 に呼ばれたから
 先に下りて来たの」
   
授乳の為に百合は
赤ちゃんの
元へ行こうとした

その時

百合を呼ぶ声がした。

「母さん・・・」

その声に、誰もが振り返る。

そこには、学生服を着た

少年が立っていた。
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