蜜林檎 *Ⅱ*
「ソウちゃん
 私はどこにも行かないよ
 ここにいる
 
 だから悲しまないで」

杏は思うのだった・・・

『私はあの時
 最大のミスを犯した
   
 そう、イツキの嘘を見抜く
 ことができなかった私・・
   
 もしも、あの場面に時間を
 戻す事ができるなら
 私は絶対に、イツキの
 手を放さないだろう』

放してしまった手・・・

今更、繋ぐ事はできない。
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