明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。
「わっ!」
思わず声が出る。
生徒たちは帰ってしまったのかそこには先生だけ。
そして先生はアタシの方を見ていた。
どうしよう…。
これでまた隠れたらなんかわざとらしいし。
どうしていいのかわからなくて窓から先生の姿を見下ろしたまま動けなかった。
アタシはゆっくりと頭を下げる。
そしてあのときの図書室での出来事を思い出す。
出来事っていうほどのものじゃないけれど。