明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

「だからねーアタシも退屈になっちゃった。
でも龍之介と別れてから付き合ってた彼ってなーんか違うのよね。
いつもアタシに気遣って楽しませてくれて…」

彼女は髪に指を通しながらくすくすと笑う。

俺が彼女の付き合っていた男に興味があると思ったのだろうか。

嬉しそうな顔をして話す。


「それなら別れることもなかったんじゃないのか?」

彼女の言葉を最後まで聞かず俺は質問する。

どうして戻ってきたんだ?

そのまま戻ってこなければよかったのに。

そう思ったから。



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