明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

とりあえず受け取ったもののますます困った顔をして俺を見る。

それが頼りなげで可愛くて。

「…こっちかな?」

俺はそう言って最初に彼女が選んだほうのバレッタを指差した。


「そうですね、
これくらいのやさしい色はお似合いになると思いますよ?」

店員は俺の選んだバレッタを雨霧に渡す。

躊躇しながら受け取る彼女。


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