明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

それはアタシが先生に対して想っていた気持ち。
彼はそれをわかっていたんだ。


「だから…
好きなら想いは伝えたほうがいい。
逃げちゃダメだよ」

そうだね、
アタシもいまさらやっとそれが…わかった。

でも。
もう…。


俯いて何も答えないアタシに木村くんは続ける。

「…ホラ、見て?」


彼は木陰の近くのベンチのほうを指差す。


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