修羅と荊の道を行け
「その男嫌いも害虫よけだと思えば良いものだと思えるしね」

「そうですね」

「咲耶のこと許してやってね。悪気はないと思うから」

「はい」


むしろ謝るのはオレの方だ。

「咲耶はまだオレを好きでいてくれるでしょうか?」

女将は一度、はっきりと頷いてくれた。

「あの子は内側にいれた人間を簡単に切り捨てる子じゃないわ。内側に入れるまでが長いんだから。大丈夫よ、自信を持って」

「はい」

それに少しだけ気が楽になった。

「こんにちは」

咲耶が来てくれた。

「咲耶!」

咲耶はいつもの咲耶と違った。

いつものジーパンTシャツじゃなく、スカートをはいて、化粧をバッチリしていた。

「あら、珍しい。可愛い服着て」

「まぁ、遊ばれたというか何と言うか」

咲耶は恥ずかしそうにオレの隣に座った。

「似合ってるよ」

「あ、ありがとう」
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