修羅と荊の道を行け
茨道9
大晦日、実家に家族が揃った。

1番上と2番目の兄貴は嫁さんと子供まで連れて来ているからかなりにぎやかだ。

「おじちゃん遊んで」

「おじちゃんじゃねぇよ」

23でおじちゃんと呼ばれると切ないものがある。

それにこっちは、旅行の準備を何もしてないって言うのに。甥っ子たちを振りほどいて、部屋で着替えをバッグに詰め込む。

まぁ、これも念のためにな…

「お前、どこ行くんだ?」

実家でのオレの部屋は未だにすぐ上の兄貴と同室だ。

「旅行」

「女か?」

「そう」

「ふうん」

「んだよ」

「順番は間違えるなよ」

と箱を一つ投げられた。

「持った」

「足りるのか?」

「オレを何だと思ってんだよ!てかサイズちげぇし、入んねぇよ」

「それは失礼。お袋には行ったのか?」

「一応」

兄貴たちと同じ過ちは繰り返さないさ。
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