修羅と荊の道を行け
「ありがとうな」

「いえいえ。昨日、面倒見てもらったから」

「気分はどうだ?頭とか痛くないか」

「大丈夫だよ」

咲耶の頭を撫でると、咲耶がそっと寄って、オレの胸に頭をつけた。

「一緒に寝たり起きたりするっていいね」

なんちゅう可愛いことを言うんだ。

目をタオルで押さえながらだが、おでこにキスをした。

そんなタイミングで、仲居さんが入ってくると、猫の様に飛び上がった。

「おおおおはようございます」

と、洗面所を出て行った。

「お具合はいかがですか?」

「大丈夫です。ご迷惑をおかけしました」

咲耶はペコペコと何度も仲居さんに頭を下げていた。


咲耶と朝食を食べながら、今日の予定を話しあった。

「ちょっとこの辺を回ってから、オレの家に行こう」

「うん。お土産買わないとね。姪っ子ちゃんや甥っ子くんはいるの?」

「さぁどうかな?アニキたちも明日から仕事だったりするんじゃないか?それに土産とか良いから」


「そういうわけにはいかないの」

大人の嗜みですよ。そう言って、ポリポリと沢庵をかじった。
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