桃ずきんちゃん 《ヤンキー王子×イジワル女王様》
 


愁の手が、未だに震えが止まらない亜耶に触れると、ビクンッと大きく身体を震わせました。



その瞬間、愁は亜耶を温かな手で抱き寄せ



「もう大丈夫だかんな。怖かったな」



幼い子供をあやすように、優しく優しく頭を撫でました。



亜耶はポロポロと涙を流しながら、コクンと頷きます。



そうしている内に、意識を取り戻した男達。




「てめぇ……」



と途中まで出した声を止めました。



「どうしたんだよ?」



仲間が問い掛けても、反応がありません。


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