桃ずきんちゃん 《ヤンキー王子×イジワル女王様》
亜耶はギュッと目を閉じ祈りました。
“誰か助けて…”
――――ドサッ
「てめぇら、誰の女だと思ってんだよ」
その低い声に恐る恐る目開くと目の前には、先程とは違う険しく冷たい目をした愁がいました。
「次はねぇ。俺の亜耶に汚ねぇ手で触ったら、生かしておかねぇ」
足元に転がる三人の男を見下ろしています。
愁のこんなに冷たく低い怒声は、亜耶も初めて聞きました。