どこかで誰かが…
「んー、あたしが勝手に思ってるだけかも!佳菜子からカズのこと奪ったみたいで…」

「…」

「もちろん、奪ったつもりはないよ!でも、なんて言うのかなあ…」

「俺、それ分かる。俺もキヨにそんな感じだったかも。」

「やっぱり?」

「ちょっと?何、二人で気が合っちゃってんの?」

「あ、ヤキモチだ!」

「まさか。」

「ふーん。あたしはいつも気になっちゃうけどね…相手が佳菜子でも。」

「…そーなの?」

「だから、さっきの勘違い女なんか、あたしは絶対に許せない!」

「ゆっこちゃん!」

「勘違い女?」

「でも、さっきのゴールが佳菜子のためだって分かったからヨシとする!…けどまさか、他の女にも同じようなこと言ってるんじゃないんだよね?」

「ゆっこちゃん!」

「…キミ面白いねー。佳菜子本人より熱くなっちゃって…でも、ホントなら佳菜子から聞きたかったなー俺。」

「あ、そーだよね!ごめんなさい!」

「いーけど…とりあえず、キヨにメールを」

「あ、そーだった。」



それから盛んに清瀬の携帯に連絡を入れるも、応答はなく…


「学校のそばまで行かね?ちょうど終わるんじゃねーの?」


佳菜子とゆっこは、大沢を連れて学校に戻ることとなった。



「やっぱりその制服、目立つよね…」

「スパイだー!…マン参上って感じ?」

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