どこかで誰かが…
ファミレスを出たところで、

「じゃあ、あたしはここで!」

ほとんど地元のゆっこが言った。


「送るよ。じゃあなサワ!」

「んぁ。ゆっこちゃん!まったねぇ〜、あ!」


大きく振ってみせた大沢の手が、佳菜子の頭に当たり、

「あはは、ごめんごめん。」

と、人前で恥ずかし気もなく、頭を撫でてみせる。


二人ずつに分かれた後も、今日の佳菜子達を思い出しながら、

「大沢くんて面白い人なんだね。」

ゆっこが言った。


「馬鹿なんだよ。」

透かさず清瀬が切り返すと、

「んー…あれって本性?」

聞き返すゆっこ。


「なんで?」

「あたしね、大沢くんて、もっとギラギラした人かと思ってたから…」

「人前ではいつもあんなだよ。」

「人前では?」

「アイツ、愚痴とか悩みとかってあんま言わねんだよなぁ。聞かされるのは、いつも決定事項だし。」

「ふーん。ホントに悩みとか無かったりして?」

「…そんなヤツっていんのかなぁ?」

「あれ?なんか悩んでる?」

「ま、それなりに。お年頃ですから。」

「ぷっ。」

< 111 / 433 >

この作品をシェア

pagetop