どこかで誰かが…
あまりにも興奮し、箸を床に落としたことも気にせず、そのままドアの方へと向かおうとする佳菜子。


「ちょっ!」

「佳菜子止めときなって!」


そんな佳菜子を、二人が慌てて止めている様子を、教室中の生徒が注目していた。


「まだ決まったわけじゃないし!」

「だとしても…確かにこれ…二人の問題だよ…」

「いくら佳菜子でも…ねぇ…」

「とにかく!こんなことがバレたら、大変なことになるから!」


その言葉には、納得する佳菜子だったが、

その場は、喉を通らぬ弁当をしまい
吉田の監視の中、意味の無い授業を受けながらも、放課後を迎え、どうしても見過ごすことのできなかった佳菜子は、
周りの目を盗んで、ゆっこの携帯にメールを打っていた。


『ゆっこちゃんと話したいことがあるの。放課後、屋上に来れる?』


しかし、ゆっこからの返事は無く、
それでも、佳菜子は屋上で待った。


姿を現さないゆっこに、屋上から何度も何度も電話をかける。

が、

留守番サービスになってしまう、そのことに、重大と感じた佳菜子は、

ついに、ゆっこの家へと押し掛けた。


最初に、ゆっこの母親が扉越しに顔をみせた。

にこやかに相手をして、ゆっこを呼びに行った母親が、次に見せた顔は少し苦笑いしていて…
すぐに居留守だとわかった。

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