どこかで誰かが…
大沢の家からの帰り道、
吉田からのメールが入った。


『妊娠じゃなかったよ!誰だよ、人騒がせな…あれ?あたしか?』


うっすら笑みを浮かべながら、

『なーんだ、良かった!』

嘘の気持ちをのせたメールを返信する。


『理由は分からないままだけど、ほっとこ!二人のことだしね!んじゃ!』


このメールで、やはり、自分だけが避られていると確信した。


次の日も、また次の日も、
自分のクラスメイトとお弁当を食べているゆっこ。


その状況を心苦しく思う佳菜子は、耐えきれず、

『私を避けているなら、私が独りで食べるよ。』

最後のつもりで、ゆっこへメールを送るのだった。



「あれ?佳菜子は?」

弁当箱を開けながら吉田が聞く。

「あれ?さっきまで居たんだけど…」

「何やってんだろ?」


空腹に太刀打ちできず、携帯電話を取り出して、佳菜子にメールを送る吉田。


『何やってんの?先に食べちゃうよ。』

『ごめん。お腹の調子が悪くて保健室に居るの。気にしないで食べてて!』

『了解!大丈夫?』

『大丈夫!ありがとう!』


保健室ではなく、屋上からメールを送る佳菜子…

その日から、しばらく体調が優れない演技しなければならなかった。

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